教育現場でのロボット不足を解決する新たな戦略が、カナダの自動化機器ディストリビューターElectromatePCにより提唱されている。同社はDobotの教育向けロボットプラットフォームが、学校の限られたリソースの中で実践的なロボット学習環境を実現する有効な手段となることを主張している。
従来の教育用ロボット導入では、大型の産業用ロボット数台を多くの学生で共有する運用が一般的だった。これにより各学生がプログラミングやテストに費やせる時間が制限され、ハードウェアとの直接的な対話の機会が損なわれていた。Dobotの教育向けラインアップは、この課題への対策として設計されている。
コンパクト設計が教室環境に適応
Dobotの教育ロボットは標準的な学生用机や実験台に複数台を配置できるサイズを実現している。エントリーレベルのMagician Liteは146×146mm、重量2.4kgで、次機種のMagicianは158×158mm、重量3.4kg。最上位の6軸ロボットMagician E6は162×120mm、重量7.2kg以下の超コンパクトボディを備える。ペイロード能力はMagician Liteが250g、Magicianが500g、Magician E6が750gと段階的に設定されている。このコンパクトさにより学校は単一の大規模ロボットシステムに依存する代わりに、複数のロボットを教室全体に配置し、より多くの学生がロボットハードウェアへの直接的なアクセスを得られるようになる。搭載される衝突検知機能と教室向けに設計された動作特性により、通常の大型産業用ロボット導入に必要な大規模な安全柵を最小化することも可能である。
段階的なプログラミング学習パス
教育用ロボットには、初心者から上級者まで対応する拡張性が求められる。MagicianとMagician Liteはビジュアルプログラミング環境DobotLabのBlockly形式から始められ、学生の技術向上に伴いMicroPythonやPythonへのステップアップが可能な設計となっている。同じロボットプラットフォームを段階別教育に使用できることで、学生の進度に応じて機材を交換する手間や経費が削減される。Magicianは複数の操作方法に対応し、PC・モバイルアプリケーション・ジェスチャー認識・音声制御などに加えBluetoothとWi-Fi接続にも対応している。より高度なロボティクスプログラムを提供する大学や高専向けには、Magician E6がROS(ロボット用オペレーティングシステム)と二次開発に対応し、より実践的な技術習得を可能にしている。学校規模の予算制約とカリキュラム要件の両立が、このプラットフォーム選択の鍵となる。
