産業・製造

中国Zoomlion、製造業向けロボット実用化を加速

製造現場での実運用を想定したロボット技術の開発が進む中、中国のZoomlion Heavy Industry Science & Technology(ズームライオン)は、産業用途に特化した「具体化されたAI」(embodied intelligence)技術を2026年8月19~23日に北京で開催された世界ロボット会議(WRC)で展示した。2015年から毎年開催されるWRCは、ロボティクス企業や研究機関、産業関係者が最新技術と実用例を発表する場として定着している。2026年の会議では、人間とロボットの協働および技術開発と産業ニーズの密接な連携が重点テーマとなった。

実用性を重視した多様なロボット群

Zoomlionの展示ブースには、二足歩行型ヒューマノイドロボットのZ01、輪脚型ヒューマノイドロボットZ03、そして四足の犬型ロボットD15、D40が並んだ。同社が自社開発した関節モジュールも展示されている。これらは柔軟な仕分け、精密組立、ワイヤーハーネス処理といった製造現場の実際的課題に対応するため、それぞれのタスク要件に応じて構成されたものとされる。

ソフトウェア3.0時代の統合プラットフォーム

Zoomlionが2026年4月のハノーバー・メッセで初めて公開した「Robot Ops」は、具体化されたAI向けの専門的開発プラットフォームだ。基本ツール、模倣学習、強化学習、タスク統合の4つのコア機能を備え、データ収集から モデル訓練、シミュレーション、検証、さらには配備と運用までの閉ループ開発サイクルをサポートする。ヒューマノイドロボット、産業用ロボット、建設機械、自動運転など幅広い用途に対応し、大規模導入を視野に標準化された開発経路を提供する。

既存ロボットの知能化を実現するZBrain

同時に展示された「ZBrain」は、従来型産業用ロボットを固定プログラム実行から脱却させ、環境認識と自律判断が可能な知能ユニットへ進化させるシステムである。ユーザーがタスク指示を与えるだけで、検出・計画・実行・検証を自動で行う。多品種少量生産への対応を実現し、導入時間の短縮と切り替え頻度の高速化が期待される。Zoomlionは同社のスマートシティで20近い製造シナリオにおいて実際の生産環境でこれらロボットを検証し、実装に向けたデータと知見を蓄積している。

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