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NSF、ロボティクス研究センターに9000万ドル投資

人間とロボットが共存する社会に向けた基礎研究を強化する動きが米国で加速している。米国立科学財団(NSF)は新たに3つの科学技術センターに対し、5年間で総額9,000万ドルの投資を決定した。年間600万ドル(約9億円相当)を3センター均等に配分する事業で、初期段階の5年後には追加で最大5年間の支援を受ける機会が設けられる。

人間とロボットの相互適応を研究

新設される3センターのうち、ロボティクス分野に関連するのが「人間とロボットの共適応センター」(Center for Human and Robot Co-Adaptation)である。テキサス大学オースティン校が中心となり、家庭や病院、職場、公共空間でのサービスロボットや支援ロボットの普及に向けた研究を展開する。センターではロボティクス、人工知能(AI)、ヒューマンファクター(人的要因)を組み合わせ、具現化されたインテリジェンスを備えたロボットが人間から学び、ニーズや嗜好を理解し、変化する環境や異なる人間に対して物理的かつ認知的に適応する新たな手法の開発を目指す。セキュアで実用的なロボット技術を通じて、独立した生活、医療、人間中心のサービスを支援することが最終目標である。

産業と大学の連携強化

このセンタープログラムは1987年の創設以来、新たな研究分野の出現を促進し、強固なパートナーシップを構築し、革新的な技術を生み出してきた。大学、産業界、政府機関が連携し、基礎研究から実社会への応用までを一貫して推進する仕組みが特徴だ。NSFは新規センター(2026年度選定)が基礎研究の強化、新興技術の発展、人材育成、発見の実装化といった面で国家的利益に貢献することを期待している。学生と若手研究者が新興分野で実践経験を積む環境を提供することで、米国の科学技術人材の底上げにつながるとみられる。

米国のSTEM教育戦略の重要性

ほかの2センターは、多物理工学と乱流工学の変革的研究を扱う「TEMPEST」(ミシガン州立大学主導)と、ゲノム知能工学の「GENIE」(ノースウェスタン大学主導)である。NSFは米国の科学技術分野でのリーダーシップ維持には、大胆な研究、強力なパートナーシップ、熟練した人材が不可欠だとの立場を示している。基礎科学の進展がもたらす新たな可能性を迅速に活用する体制として、これらセンターが機能することが今後の産業競争力に直結する。

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