産業・製造

Autodesk、フロリダ大学と建設ロボット研究施設を開設

Autodesk(オートデスク)とフロリダ大学が、米国で最も高度なロボティクス産業建設ラボを開設した。住宅不足と労働力不足という米国が直面する深刻な社会課題への対策として、建設現場での自動化技術を本格研究する拠点となる。

建設産業へのロボティクス導入の実験フィールド

このラボは、単なる研究施設ではなく「産業化された建設ロボティクス」の実証拠点として位置づけられている。オートデスクは建築設計ソフトウェアで知られるが、近年は設計データから直接ロボットを動作させるデジタルツインやパラメトリック設計技術に注力してきた。新施設ではそうした設計最適化技術と、実際の建設ロボットの統合運用を試験する。鉄骨組立、レンガ積み、溶接など、従来は熟練職人に依存してきた工程の自動化が想定されるとみられる。

米国における労働力危機への対抗策

米国の建設業界は深刻な労働者不足に直面している。高齢化と若年層の就業希望者減少により、プロジェクト遅延やコスト上昇が続いている。同時に住宅供給不足も慢性化した課題だ。このラボは、ロボット導入によって建設生産性を向上させ、少ない労働力でも大量の住宅供給が可能になる環境を構築する狙いを持つ。フロリダ大学の工学部との連携により、ロボット制御システムの高度な研究開発と人材育成を並行して進める体制となっている。

日本の建設ロボティクスとの比較

日本の建設業界も労働力不足と高齢化という共通課題を抱えており、清水建設やらすらくが建設ロボットの開発を進めてきた。ただし米国のこうした大規模産業ラボの設立は、官民学の連携による本格的な実用化推進を示すもので、日本企業にとっても参考になる動きといえる。オートデスクはグローバル展開を志向しており、日本市場での同様のプロジェクト立ち上げの可能性もある。建設DXの最前線での競争が今後激化していくことになるだろう。

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