AI・ソフトウェア

Innodata、ヒューマノイドのモーション学習施設を開設

ヒューマノイドロボットが人間らしい動きを習得するには、圧倒的なデータ不足が課題となっている。データエンジニアリング企業のInnodata(インノデータ)は、この課題に直面するロボティクス企業を支援するため、モーションキャプチャ専用の新しい研究開発施設をオープンした。同社のCEO、ラフル・シンガル氏は「フィジカルAIはAIの中で最も急速に成長しているセグメントだが、すべてのロボティクスチームが同じ壁にぶつかっている。実世界のインタラクションデータが不足しており、存在するデータは製造に時間と費用がかかる」と指摘する。

従来手法の限界と新施設の強み

これまでのモーションキャプチャ技術は2次元ビデオを分析して3次元動きを推定する手法が主流だった。しかしInnodata副社長のフランクリン・タナー氏は「コンピュータビジョンモデルが2次元のピクセル情報を解釈する過程で、必ず誤差が生じる」と述べている。新施設は直接3次元データを人体および機械から取得する方式を採用。センサーが各関節の微細な動きまで検出することで、体重約90キログラムの大型ヒューマノイドロボット訓練には必須の精度を実現しているとされる。

物理的なAIの学習課題

大規模言語モデル(LLM)がインターネット上の膨大なテキストから学習できたのに対し、物理的なロボットは異なる状況に直面している。タナー氏は「フィジカルAIはインタラクション一つひとつを丁寧に習得する必要がある」と説明する。例えば、ロボットにマグカップを拾わせる場合、持ち手からつかむのが標準的だが、底部からの把握も技術的には可能。しかし熱い液体が入っていれば手を火傷させてしまう。このような文脈判断は現在のデータセットには十分に組み込まれていない。新施設はヒューマノイド、テレオペレーション装置、ウェアラブルシステムなど複数の形態から実世界データを収集し、デジタルツイン生成を通じた予測不可能な事態への対応も支援する方針とされる。

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