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エノービス、フランスのイセンシャル・ロボティクスを180億円で買収

整形外科領域の手術ロボット市場に新たな動きが出ています。医療機器大手のエノービス(Enovis)が、フランスの手術ロボティクス企業であるイセンシャル・ロボティクス(eCential Robotics)を1億8000万ドル以上で買収することを発表しました。同社は骨手術向けのモジュール型手術ロボットプラットフォームを開発しており、今回の買収によってエノービスの事業拡大が加速すると期待されています。

手術ロボット市場への本格参入

イセンシャル・ロボティクスは、15年以上にわたるコンピュータ支援手術と整形外科ロボティクスの研究開発をベースに設立されたフランス企業です。脊椎手術と膝手術での導入実績があり、モジュール型プラットフォーム設計により医療機器企業とのパートナーシップを容易にしてきました。買収により、エノービスはこの企業が蓄積した技術人材50名以上と、複数のロボット開発プラットフォーム立ち上げの経験を獲得することになります。エノービスのダミエン・マクドナルドCEOは、今回の買収を「ロボットそのものの取得ではなく、エンジニアリング人材と知的財産、先端技術の獲得」と位置づけています。

膝関節から肩関節へと展開予定

エノービスは既存のASTRA技術プラットフォーム(整形外科向けの「技術とサービスの集合体」)にロボット機能を統合する方針です。マクドナルドCEOによれば、2年以内に膝関節向けの次世代ロボットを市場投入し、その後肩関節向けの製品を展開する計画とされています。肩関節総置換術(TSA)の分野では、エノービスが既に世界的に大きな市場シェアを保有していますが、既存のロボット製品は「最適とは言えない」との判断から参入を決定したものとみられます。イセンシャル・ロボティクスが開発したロボットアームの7自由度設計は、市場差別化の鍵となる可能性があります。

取引額は基本金として1億7600万ドル相当に加え、マイルストーン達成時に最大4000万ドル超の支払いが予定されており、2026年末までのクロージングが見込まれています。

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