オープンソースAIモデルの配布で知られるHugging Faceの傘下企業Pollen Roboticsが、ロボティクス学習向けの小型ロボット「Microduck」を発表しました。愛らしいアヒルの姿をしたこのロボットは、強化学習(RL)を用いた訓練プラットフォームとして設計されており、ロボティクス初心者から中級者向けの手ごろな教育用ツールとなります。
15個のモーターと多様なセンサーを搭載した多機能ロボット
Microduckは重さ約800グラム、高さ25センチメートルで、2本の足でよちよち歩く愛嬌のある外見が特徴です。本体には15個のモーターのほか、フロントカメラ、LiDARセンサー、2つの慣性計測装置(IMU)を搭載し、物体把持用のくちばしで小型オブジェクトを掴むことができます。マイクとスピーカーも備わっており、音声を介した相互作用も可能です。付属のゲームコントローラーで操作すれば、開梱直後から7種類の異なるアクションを実行できます。
机上シミュレーションから実ロボットへの効率的な学習フロー
Microduckの最大の特徴は、デスクトップベースのシミュレーション環境で学習した動作を実ロボットに転送できる点にあります。ユーザーはオープンソースのソフトウェア開発キット(SDK)と強化学習トレーニングスタックを用いて、ロボットの動きと機能を細かく調整できます。歩行、座る、しゃがむ、物を拾う、転倒から自力で起き上がるといった一連の動作に加え、足をローラースケート風の車輪に交換したり、NFC対応タグ付きオブジェクトと相互作用させたり、複数のMicroduckどうしを協調させたりすることも可能です。
ロボティクス学習の敷居を大きく下げる価格設定
399米ドルの価格帯は、中国製の高額な訓練用ロボットや家事支援型ロボット(1700米ドル)と比べて圧倒的に廉価です。Pollen Roboticsは前製品のReachy Miniで音声コマンドと手ジェスチャー認識に注力していましたが、Microduckは物理世界での移動と相互作用の実験に重点を置いています。同社はオープンソースソフトウェア開発と並行してロボットハッカーのコミュニティ構築を推進しており、学習者同士のリソース共有と知識交流の場を整備しています。4種類のカラーバリエーションで提供される本製品は、8月31日からの予約開始を経て、北米とヨーロッパでクリスマス前の出荷を予定しています。
