宇宙・ドローン

DJI、エッジAI搭載ドローン開発競技会2026を開催

ドローン大手のDJIが、エッジAI(Edge AI)を活用した革新的なドローン応用ソリューションの開発を促進する「DJI Enterprise Drone Onboard AI Challenge 2026」の受賞作を発表した。本コンテストは2026年初頭から応募を受け付け、AI業界とドローン業界の専門家10名が審査に当たった。最終的に5件の「Best Onboard AI Model Award」と10件の「Industry Application Excellence Award」が選出されている。

農業から公安まで、実課題を解く受賞ソリューション

受賞作の特徴は、データ収集にとどまらず、フィールドで即座に洞察を得られる点にある。農業分野ではDaniel Tovarの「AgroCount AI」がコロンビアのバナナプランテーションで検証され、ドローンのコンピュータビジョンと地理空間分析を組み合わせた作物計数システムを実現した。従来は4~6名の作業員が4日間、または空撮画像から7日間の手作業で行っていた計数作業を自動化する。DJI Matrice 4EとManifold 3プラットフォームを組み合わせることで、飛行中にGPSタグ付けされた画像処理をオンボードで実行できるという。

交通・インフラ分野ではHangzhou New Modal Technology Co.による「9-in-1 Onboard Fusion Algorithm」が注目される。中国でDJI FlightHub 2とManifold 3を活用して開発されたこのソリューションは、交通取り締まり、道路保全、施設管理、交通流制御にまたがる9つの検査機能を統合している。自動検出から証拠収集、通知、解決に至る閉ループシステムにより、より効率的で包括的な交通管理を実現している。

DJIの開放的プラットフォーム戦略

本コンテストが成立する背景には、DJI Enterpriseのプラットフォーム開放戦略がある。同社はドローンSDK(ソフトウェア開発キット)とオンボード計算能力をデベロッパーに提供し、カスタマイズされたAIアプリケーション開発を支援している。Matrice 4/4Dシリーズ、Dock 3、Matrice 400といった企業向けドローンプラットフォームで、デベロッパーはアルゴリズムをオンボードで直接実行でき、農業から公安、交通、環境保全まで幅広い産業での応用を可能にしている。実務の最前線で課題を理解するオペレータがソリューション開発に参画できる仕組みにより、実装性の高いAI活用が加速する見通しを示している。

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