産業機械向けの物理的AI(フィジカルAI)開発を手がけるHIVEが、シリーズ資金調達で1,500万ドルを調達した。この資金は、製造業やロジスティクス分野における自動化技術の高度化に充てられるとみられる。従来のロボティクスとAIの融合が進むなか、実環境で動作する物理的AIの需要が急速に拡大している。

製造現場に適応する物理的AI

HIVEが開発する物理的AIは、産業用機械に組み込まれ、リアルタイムで環境を認識・判断・行動するシステムだ。従来のロボットは予め定められた動作パターンに依存することが多かったが、物理的AIは機械学習によって現場の変動に対応できる。例えば、部品の形状がわずかに異なる場合や、作業環境の変化に自動で適応する能力を持つ。このアプローチにより、人間による再プログラミングの手間が削減され、製造ラインの効率化が実現する。

工業用途での競争激化

物理的AIへの投資は業界全体で活発化している。テスラやボストン・ダイナミクスなど大手企業も同領域に資源を投下しており、HIVE以外にも複数のスタートアップが資金調達に成功している。1,500万ドルの調達規模は、市場における競争の本格化を示唆する。製造業の自動化ニーズと、AIの急速な進化が相まって、物理的AIは2020年代後半の注目技術として位置付けられている。

日本の製造業も少子高齢化による労働力不足に直面しており、物理的AIの導入は中長期的な競争力維持に不可欠となる可能性がある。国内の産業用ロボット企業やAI研究機関による同分野への投資強化が求められる局面にある。

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